チャイルドシートの選び方


 チャイルドシートって何を選んだらいいのかわからないー。
という質問をたくさんいただくので、私なりの選び方を紹介したいと思います。

 単に、選び方というよりも、使い方、子供の慣れさせ方、などについても書いておきます。

★赤ちゃんが生まれたら、すぐにチャイルドシートを!

 まず、赤ちゃんが生まれたら、すぐにチャイルドシートを用意しなければなりません。
病院から帰ってくるときに必要だからですね。

日本では、お母さんがだっこしてそのままクルマに乗り込む姿がよく見られますが、
とんでもないことです。
家に帰るまでのわずかな間にアクシデントにあったら、
あまりにも短い赤ちゃんの人生に幕が下ろされてしまうかもしれません。

  しっかりとだっこしているから大丈夫、ということを言う人もいますが、
衝突のときの衝撃は、もし40Km/hでぶつかったとしたら、30Gという力がかかります。
重力の30倍ということです。

  つまり、子供の体重が5Kgだったとして、150Kgの体重に瞬間的になる、ということです。
150Kgを腕だけで支えられるでしょうか?

 アメリカなどでは、病院から退院するときにチャイルドシートがなかったら帰してくれないそうです。
当然のことですね。


★最初のチャイルドシートはどんなものを?

 さて、その最初のチャイルドシートですが、
「0歳から」もしくは「新生児用」というものを選ばなければなりません。
チャイルドシートは、年齢で種類があります。
0歳から10歳以上まで使えるものは少ないようです。

  ちなみに、法律では6歳まで使用するということになっているようですが、
実際問題として、12歳ぐらいにならないと身長が足りずに
そのままではシートベルトが正確にかからないので、11歳くらいまでは必要になるんです。


 そこで、我が家でも使ったお勧めの方法ですが、
最初の0歳用は、レンタルします。
しっかりとお座りができるようになるまではこのタイプが必要です。

  背中を進行方向に向けて取り付けるタイプで、斜め45度ぐらいに寝ているものです。

 横向きにベッドのように取り付けるタイプもありますが、個人的にはあまりお薦めしません。
赤ちゃんの寝ている姿は楽そうに見えますが、
衝突時の拘束力があまり強くなく、横に転げるように動くところをベルトで拘束することになり、
赤ちゃんへのダメージも若干多いようです。

 ヨーロッパなどでは、進行方向に背中を向けて取り付けるタイプが主流で、
ベッド型を主張する日本のメーカーは赤ちゃんが脳酸欠になると言っていますが、
個人的に諸外国の例など調べてみた結果、あまり問題とはされていないようです。

 それよりも、実際に衝突したときが問題で、
衝撃は背中全体で受け止めた方が赤ちゃんへのダメージが少なくなるので安全性が高くなる、
というわけです。


 半年から1年、このタイプをレンタルして使います。


★子供がチャイルドシートを嫌がらなくなる方法

そのときに、家に帰ってきてから赤ちゃんをシートに慣れさせるために
ちょっとしたアイディアを教えます。

 それは、クルマに乗らない普段のときにチャイルドシートを外して室内においておきます。
そして、赤ちゃんの機嫌のいいときにそこに座らせて、遊んでやります。
これを毎日のようにやっておくのです。

シートに対する違和感をなくし、自分の匂いがシートにつくことで、
赤ちゃんは「ここは自分の場所だ」という感覚を持つようになります。

 まず、なんと言っても必要なのは、
赤ちゃんにチャイルドシートに対する違和感を抱かせないことなのです。
赤ちゃんはとても保守的なので、今までと違う環境をとてもいやがります。
チャイルドシートに座らせると泣いていやがる、というのはほとんどがこのせいだと思われます。

 こうして、クルマに乗るときは必ずチャイルドシートに座らせて、
絶対にそこ以外のところにはいない、ということを徹底します。
少々泣いても走行中に抱き上げてやってはいけません。
抱き上げてあやすときは必ず、クルマを止めてからにしましょう。

 こういったことを繰り返していると、チャイルドシートは自分の場所だ、と思うようになり、
自分からすすんで座るようになります。
 こうなれば、むしろチャイルドシート以外の場所は不安がっていやがるほどになります。

 本当に子供のことを思うなら、万が一のアクシデントの時にかわいそうなことにならないように、
可能な限りの準備はしておくのが親のつとめですよね。

 子供がいやがっても、「勉強しなさい」って親は言うじゃないですか。
それは、子供の将来のことを考えてですよね。同じことだと思います。
 子供がいやがっても、将来のために必ず必要なことなのですから、きちんとやらせるべきことなのは、
もうおわかりですね。


★お座りができるようになったら

 さて、レンタル期間が終わって、11歳か12歳くらいまで使うチャイルドシートに移るわけですが、
このときのシートの選び方についてお話しします。

 各社から、いろんなタイプのものが出ていますが、
まず選ぶべきなのはちゃんと安全規格を通っているものです。
日本ならJIS、ドイツのTUF、など代表的な安全基準を通っているもの、これが最低条件です。

 その次に、取り付けの確実性です。
自分のクルマに確実に取り付けることが出来るかです。
最近のクルマには、チャイルドシートを確実に固定するためのISOFIXという機構がついているものがあります。あなたのクルマがもしこれなら、ISOFIX対応のものを選ぶのもいいと思います。

 それから、日本製のチャイルドシートのほとんどは、チャイルドシートをクルマのシートベルトで固定し、
チャイルドシートのシートベルトで子供を拘束する、という仕組みを取っています。

 このタイプは、種類も多く、シート自体に機能をたくさん盛り込むこともできます。
しかし、取り付けるのは大変ですね。

 私の個人的なお勧めは、シートの上に置くだけで、
その上からクルマのシートベルトで直接子供を拘束するタイプです。

 これは、先ほどのタイプがシート自体に拘束する機能を持たせているのに対し、
クルマのシートベルトが子供の体格できちんと機能するようにするアジャスターのような発想です。

 特徴としては、本体が非常に軽く、簡単に持ち運べること、
取り付けはほぼシートの上に置くだけと、簡単なことがあげられます。
そして、このタイプの多くは、パーツを外して形を変えて行くことで、
8ヶ月ぐらいから11歳、12歳まで対応するものが多いのです。

 このサイトのお勧めチャイルドシートのところで紹介している、シュタールやレカロのシートはこのタイプです。
他にも、レーマーや、シカールテックスなどこのタイプのシートを製造しているところは
ヨーロッパには結構あります。取り扱いが簡単で軽く、持ち運びやすく、
取り付けにも難しい固定法などがない、などお薦めできる点がたくさんあります。

 そして、シートの座面は固めのものを選んだ方がいいと思います。
柔らかいシートは、一見座り心地がいいように思われますが、
長時間同じ姿勢でいることになる車内では、ちょっとかための方が疲れにくいものです。

 個人的にはヨーロッパ製のものが全体に優れているような気がします。

お勧めチャイルドシートのコーナーにいくつかチャイルドシートもあげてあります。
参考になさって下さい。

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