2-3 エレガントなブレーキ


次に、止まるときです。

ブレーキの踏み方について、教習所で習ったことと言えば、
「ポンピングブレーキ」ぐらいではないでしょうか?


そのポンピングブレーキというのも、
減速するときにブレーキペダルをグッと一回踏んだら、
ちょっと離し、またグッと踏み込み、
離して、また踏み込んで止まる、

と言った感じで、一回の減速を3回くらいに分けて行う、
と言った感じだったと記憶しています。

これには、
「ブレーキロックを防ぐ」
「ブレーキランプを点滅させることで後続車に注意を促す」
と言った意味合いがあると教わったような気がします。


 が、実際問題、路上ではこんなことをしている人はいませんし、
何の意味も無いと感じている人がほとんどだろうと思います。


そして、止まるまでに何度も踏み直す踏み方は、
同乗者にとっても大変に不快なものです。

発進、加速のときの逆で、首がガクガクと前に揺さぶられるからです。車酔いの大きな原因の一つですね。


 それから、一度ブレーキをかけた後、
停止線や前の車が迫って来て、踏み足して止まる、
と言う止まり方。

同乗者は怖い思いをしますし、最後にググッと止まって不快ですね。
貴女も誰かの車にパッセンジャーとして乗ったときに
経験しているんじゃないでしょうか?

上手くなろうと言う意識の無い人は、
こういうことで同乗者を不快にしていると言うことに気がつかないのですね。


で、ブレーキの踏み方です。

 私は、教習所とは逆に、一発で決めるように踏んだ方がいいと思います。

止まろうと言う地点(停止線など)があったら、
そこに一定の強さでブレーキを踏み続け、
その地点にちょうど止まれるように、
速度と減速Gの大きさと停止に必要な距離の関係を
把握する練習をするべきだと思います。

 減速Gと言うのは、
ブレーキをかけたときにググッと前に体が持っていかれる力のことで、
ブレーキを踏む力の強さとも言えるのですが、

実際には車によってブレーキの重さには違いがあって、
「減速Gの大きさ」と言うのが正しいと思います。

実際に貴女も、ブレーキを踏んだときにはこの
「減速G」でブレーキの強さを判断しているはずです。

他人の車やレンタカーなどに乗った時、
「この車は、ブレーキが軽い」とか
「ブレーキが重い」
とか感じた経験がありますよね。

それは、いつも踏んでいる力で期待した減速Gとの差で、
そう感じるわけです。
ですから、減速Gに注意して練習しておけば
車が変わったときにも戸惑わずに済むわけです。


 では、実際に練習してみましょう。

ブレーキも普段の運転の中で練習できますね。

赤信号で止まるたびに意識してみて下さい。

 前に赤信号が見えました。
ブレーキをかけ始めてからできるだけ一定の踏力、
一定の減速Gで停止線まで行き、
ピタッと止まれるかに挑戦して下さい。
何度もやっているうちにだんだんとわかってくると思います。
最初は、弱すぎて止まり切れず、ブレーキを踏み足すことになったり、
強すぎて最後にブレーキを緩めることになるとおもいますが、

何回かやると
「ああ、さっきよりは強くて、今よりは弱いんだな」
と言う感じでつかめてくると思います。


 さて、ここまでは実はブレーキの強さと停止距離の感覚をつかむ練習で、
上手なブレーキはもういくつかコツがあります。


貴女も過去の経験や、先ほどの練習の過程で気がついたかもしれませんが、

ガクッとブレーキを踏まれて、グーッと前の車のテールが近づいてくる、
「ぶつかるんじゃないか?」と言う気がして、足に思わず力が入る、
さらにグッと減速Gが強くなり、止まる...「ふう...」。
と言うのは、怖くて不快ですよね。


ブレーキ練習中に最初が強すぎて余ってしまって、
最後にブレーキを緩めることになったときがありますよね。
そのときの方が運転している貴女も安心だったのでは?

同乗者はもっとそうでしょう。


 というわけで、エレガントなブレーキの掛け方です。

一言で言うと、いつブレーキをかけ始めたかわからないように始めて、
いつ完全に停止したのかわからないように止まる、と言うことです。


 具体的にどうして行くかを説明します。

ブレーキングはアクセルから足を離すところから始まります。

パッと足を離すとガクッとエンジンブレーキが効いて
スムーズじゃありませんね。

離すときも踏み込むときと同じにスゥーっと言う感じで離します。

エンジンブレーキが効いて来たのを感じたら、
ブレーキペダルに足を乗せ、
エンジンブレーキを助けるようなつもりでスーっと踏み込みます。


減速Gが強まって来たら
止まる目標点よりも5mくらい手前で止まる強さでブレーキをかけます。

目標点が近づいてきます。

ブレーキをだんだんと緩めて調節しながら、
目標点に到達します。

止まる寸前にはかなりゆっくりになっていると思います。

完全に止まってしまう寸前に、
スッとブレーキからちょっとだけ力を抜きます。

車のノーズがスッと持ち上がるのを感じると同時に、
完全に停止したときの“カックン”が無く、停止したでしょう。

図を参照して下さい。

ブレーキをかけ始めるときに
緩やかに立ち上がり、

踏力が一定になると
速度の落ち方が一定になります。

速度がゼロになる一瞬前、
踏力がスッと落ちていますね。

こんな感じで踏んで行きます。


どうです?実にエレガントに止まれたでしょう?

同乗者が目隠しをしていたら、
いつブレーキをかけ始めて、
いつ完全に停止したかわからないように、

これがポイントです。

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